動脈硬化
動脈の内側の層(内膜)のLDL(悪玉コレステロール)が入りこみます。そこで酸化(サビ)され酸化LDLとなります。
体内に入りこんだ有害なものや死んだ細胞を取り込み除去するマクロファージという細胞がこれらを捕食しますが、処理しきれず酸化LDLを貯め込むようになります(泡沫化)。さらにそれらが合わさり最終的にプラーク(動脈硬化)となります。LDL中の血中濃度が高かったり、高血圧(ズリ応力)によりLDLの侵入をブロックする内皮に傷がつくと、より多くのLDLが内皮下に入りこみプラークができやすくなります。そのため動脈硬化の予防にはLDLや血圧の管理が必要になります。
不整脈
通常、脈拍は1分間に60~90とされております。
不整脈とはその数値外に速くなったり、ゆっくりになったり、乱れたりすることを指します。
一般的な不整脈は期外収縮と呼ばれるもので経過観察で済むことが多いですが、なかには、1日20%以上も頻発していたり、また他の心疾患を併発していると心不全のリスクが高まります。特に気を付けないといけない不整脈に心房細動があります。放置すると『脳梗塞』『心不全』『認知症』を招くことがあります。
弁膜症
心臓には4つの部屋(左右の心房、心室)があります。部屋と部屋の間に観音開きの扉があり、これを弁といいます。
弁が閉じるとその手前の部屋に血液が貯められ、その後開くと貯められた血液が一気に一方通行でとなりの部屋に押し出されます。これが1分間に60~90回行われます。年を取ると、建物と同じでこの扉にガタが来てしまいます。
きしんで開きが悪くなる病態を狭窄症と言います。あるいは閉じが悪くなり、その隙間を通って送り出した血液がまた元の部屋に逆流してしまう病態を閉鎖不全と言います。
弁膜症が進行してくると、心臓に負担がかかり心不全を起こしてきます。
喫煙
たばこには有害とされる有害物質が200以上含まれていることが知られています。
なかでもニコチン、タール、一酸化炭素が三大有害物質と言われております。
ニコチンは交感神経を刺激し、心拍数の増加や末梢神経の収縮、血圧上昇を招きます。
一酸化炭素は赤血球と結びつき、体内への酸素の取り込みを低下させます。タールには発がん性物質が含まれます。
最近、重要視されるようになったのが、喫煙によって生じる酸化作用です。この酸化作用が『動脈硬化』『癌』『老化』に大きく関わると言われております。